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金属AdditiveManufacturingの新規学理の構築

  • 森下 浩平 教授(工学研究院 材料工学部門)

金属Additive Manufacturing(AM)は、金属3Dプリンターとして従来の機械加工における工具形状の制約を受けない複雑形状部材の実現を可能にするとともに、部材を構成する金属材料そのものの高機能化をもたらす次世代のものづくり技術として注目されている。
しかし、急速溶融・急速凝固という極限的なプロセスの下では、従来とは異なる偏析挙動や欠陥の形成、残留応力の発生などが生じやすく、その克服が課題となっている。
一方で、この特異な凝固環境は、微細柱状晶周りでの結晶構造のズレの集積や、従来法では発現しない準安定相の形成など、材料の高機能化に資する新たな可能性も内包している。
これらの発現機構は十分に理解されておらず、凝固そのものに内在する物理過程として本質的に捉える必要がある。

本研究では、大型放射光施設SPring-8を用いた毎秒2万コマにおよぶ高時間分解のその場観察により、金属が溶融・流動し、液相内で凝固していく瞬間のダイナミクスを放射光X線イメージングによって直接可視化している。これにより、従来は推測に頼らざるを得なかった現象を実験的に捉え、その理解を進めている。
さらに、得られた知見を理論的枠組みと結びつけてモデル化することで、合金組成や急峻な温度分布の違いが組織形成に及ぼす影響を体系的に整理し、金属AM特有の欠陥抑制、組織制御、準安定相の積極的活用へと展開可能な新しい学理の構築を目指している。

大型放射光施設でのその場観察実験の様子
レーザー照射によって生じる溶融池スケールでの溶融・凝固その場観察の例